敷金精算について

敷金精算について

賃貸経営で特にトラブルが多いのが、退去時の敷金精算です。以前は敷金を賃料の2ヶ月分以上預かる契約が一般的で、原状回復費用も敷金内で収まるケースが多く、精算が比較的スムーズに進んでいました。しかし近年では、敷金が1ヶ月分または0円の契約が増えており、修繕費用が敷金を上回る場合、追加請求が発生してトラブルにつながるケースが増えています。
実際、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によると、敷金精算に関する相談件数は年間1万件以上にのぼります。多くの入居者は追加の請求に納得せず、支払いを拒否したり、連絡が取れなくなったりする傾向が見られます。

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この記事の監修者

ホームメイトFC(有)ハウスコレクション
代表取締役石川 和寿

新築マンション販売や売買仲介、賃貸業と不動産の各分野で経験を積んだのち、有限会社ハウスコレクションを設立。以来20年以上にわたり、下北沢・三軒茶屋を拠点に、賃貸・賃貸管理・売買・相続相談まで不動産全般を手がける。
宅建協会 世田谷区支部 常任幹事や消費者保護推進委員長も務める。

■主な資格

宅地建物取引主任者/上級相続支援コンサルタント/賃貸不動産経営管理士/測量士補/日商簿記1級/少額短期保険募集人

※本記事は、ホームメイトFC(有)ハウスコレクション 代表取締役 石川 和寿が監修のもと制作しております。また、当サイトのコンテンツは有限会社ハウスコレクションのコンテンツ制作・編集ポリシーに沿って制作されています。

こうした問題を回避するためには、原状回復費用をできるだけ抑え、さらに保証会社や保証人をしっかり整備しておくことが重要です。

敷金精算で気を付けること

敷金精算で揉めやすい最大の理由は、借主が「想定よりも多く請求された」と感じることです。トラブルを防ぐためには、見積もりや請求内容を事前にわかりやすく説明し、透明性を持って対応することが大切です。
①原状回復工事の費用を抑える
原状回復工事は、リフォーム会社の選び方でコストが大きく変わります。賃貸の場合、過剰なリフォームは不要で、入居者の使用状況次第によっては傷むことも多いため、費用対効果を重視しましょう。ポイントは、以下の通りです。

  • 必要以上に新品交換を提案せず、修繕・補修で済ませてくれる業者を選ぶ
  • 価格が適正で、提案内容が明確な業者に依頼する
  • 相見積もりを取って費用を比較する

最近では、原状回復専門のリフォーム会社も増えています。こうした業者を活用することで、コストの透明性が高まりトラブルを減らせます。

②保証会社・保証人の整備と選別
万一敷金を超える費用が発生した場合に備え、保証体制をしっかり整備しておくことが重要です。保証会社を利用する場合は、滞納家賃の保証はほぼ対応してもらえますが、原状回復費用の保証は「入居者が責任を認めた場合のみ」とされることが多いです。つまり、退去後に本人が責任を否認すると、保証の対象外になるリスクがあります。そのため、当社では保証会社と交渉し、「借主の承諾がなくても、東京ルールに準じた原状回復費用を保証する特約」を付与してリスクを軽減しています。このような特約の有無は、契約時に必ず確認してください。保証人の場合、統計的に親族(特に親)が保証人となる方が支払率が高い傾向があります。

敷金精算の対応策

  • 対応策①:原状回復費用を抑えるため、安価で提案力のあるリフォーム会社を選ぶ
  • 対応策②:保証人は支払意思が高い親族を基本とする
  • 対応策③:保証会社は特約をつけないと原状回復費用をカバーできないケースが多い
  • 対応策④:敷金精算は担当者の経験や交渉力で結果が大きく変わるため、実績が豊富な管理会社や担当者に依頼する
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